脳死や臓器移植についての詳しい知識、特にドナー(臓器提供者)となる脳死患者の実際面について語られることなく、日本国内での小児の脳死移植を可能にすることや、ドナー数増大を目的に、臓器移植法の改定が進められようとしている。
院内集会で脳死状態の子供を持つお母さんからのメッセージを代読する中村暁美さん(東京都)。中村さんも、2歳8カ月の時に脳死状態となった娘の有里さんを2年近く家族で看護した体験を持つ |
4月21日に衆議院第2議員会館で開かれた「『臓器移植法』改悪を考える院内集会」には、実際に脳死状態となった子供を持つ、あるいは持った母親3人から次のようなメッセージが寄せられ、代読で紹介された。そこには、脳死が人の死としてはとうてい受け入れがたいものであることが、わが子への深い愛情と共に語られ、脳死を人の死とすることへの強い怒りが表明されている。
また、「脳死になったら間もなく死を迎える」という一般的な説明を超え、その3人の子供はいずれも、2年から8年という歳月を生きている。いわゆる「長期脳死」の子供たちだ。
本当に脳死は人の死と言えるのか、その状態を死と感じられるのか、安易な臓器移植法改定に走る前に、こうした実例を元にもう一度国民的な議論が必要なはずだ。
♦♦脳死状態の子供を持つ、あるいは持ったお母さんたちからのメッセージ ♦♦